FC2ブログ
昨年9月から文化庁の研究員としてエドモントン入り、現在アルバータ大学の版画科にて研修中の日本人美術家さんの個展が始まりました。

柴田祐輔
柴田祐輔、『モノトーン・ヴォイス』。


昨年の9月、我々が日本帰国中に我が家に住み込みで家と猫の世話をしてくれた、”シッターさん”です。
個展は先週の木曜日、4月13日にオープン、場所はエドモントンのアーチスト・ラン・センターの1つとして以前紹介した、Latitude53(ラティチュード53)の、学生などが良く個展をしている小スペース、PROJEX ROOMにて。


私と同じ美術大学の版画科出身だが、現在は写真、ビデオ、インスタレーションなどを中心に現代美術家として活動中。今回の個展も、写真、ビデオ、立体作品などを合わせたインスタレーション。

実は前々からビデオや作っているものをチラ見していたため、今回の個展をとても楽しみにしていた私と夫。
展覧会の搬入もお手伝いしたのだけれど、運んだものが、粗大ゴミから集めて来た電化製品やマットレスや本棚で、これらがいったいどのような形でギャラリーを埋めるのか?ということにも非常に興味津々だった。


で、結果は、
柴田祐輔
(全体像ではありません。)
ギャラリーの真ん中に集めて無造作に置かれた風だけれど、実はどこに何をどんな配置で置くかをしっかりと計算。
ビデオ作品は確か5点。どれも面白いが、私のお気に入りは、マットレスに投影されたスーパーのビニール袋が風に飛ばされフェンスに張り付く作品と、紙で作った偽物の食材で実際に料理をしている作品。

彼のステイトメントを一言にまとめると、
『裸の現実と嘘との統合 で、“真実と嘘を越えた現実の様相”を描写』...とのこと。
道ばたのゴミなど、何気ない普通の風景がまずあって、でもそれをそのまま模写するのではなくて、別の素材でわざわざそっくりに作り、普通の風景の様に思わせておいて、でもなんだか違う!と、ちょっと騙された気分を味わう。

ギャラリーの床に何気に落ちているタバコの吸い殻とか、ケチャップ付きのフライドポテト、みんな紙でそっくりに再現した偽物だが、元々は現実にあったシーン。
拾って来たゴミの中に、ゴミそっくりに作った作品が混在しているといった感じ。
我々が通常普通に理解している”現実”とはなんなのか? ”嘘’や”偽物”もまた”現実”。相対する二つの共通性や曖昧さなどをぐるぐると考えさせられる。
全体的にとても面白い展覧会。これはこれで良いと思うけれど、彼のビデオは単品でもかなり面白いので、ビデオだけ見せても十分いけそう。
アイデアとバイタリティに豊かな才能を感じます。


ラティチュード53での個展は、5月12日まで開催中。
7月には、アルバータ大学のFABギャラリーにて、研修成果を発表する個展が予定されています。
そちらの方も楽しみです。

ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキングバナー

スポンサーサイト



  
コメント
コメントする












 管理者にだけ表示を許可する?

トラックバック
トラックバックURL
→http://kuruchin.blog11.fc2.com/tb.php/491-69f4733e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


まとめteみた.【旧ハウス&猫シッターさんの個展第一弾、始まる】
昨年9月から文化庁の研究員としてエドモントン入り、現在アルバータ大学の版画科にて研修中の日本人美術家さんの個展が始まりました。柴田祐輔、『モノトーン・ヴォイス』。昨年の9月、我々が日本帰国中に我が家に住み込みで家と猫の世話をしてくれた、”シッターさん”で...