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メキシコ人監督、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(Alejandro González Iñárritu)の、新作『ビューティフル BIUTIFUL』
(タイトルのBIUTIFULは、スペイン人が英語の"Beautiful"を発音した時の音を再びアルファベット表記にしたものだそうで、綴りの間違いではありません。)

ビューティフル

前評判も上々で、数々の映画祭で受賞したり、今年のアカデミー賞で外国語映画部門でオスカーにノミネートされたり、主演のハビエル・バルデム(Javier Bardem)が主演男優賞にノミネートされたりと、かなりの注目作。

舞台はスペイン、パルセロナ。躁鬱病の妻から親権を得た父親ウクスバル(バルデム)は、子供たちの面倒をみながら、不法移民たちのグループを相手に闇金を得たり、遺族のために死者と会話することなどで生計を立てていた。
そんなある日、病院で末期がんに冒され余命は数ヶ月であると告げられる。
子供たちや周囲には自分が死に行くことを告げられないまま、人として、また妻や子供たちと家族として愛のある暮らしをしようと決意するウクスバル。

死を宣告されたとき、我々はその残された時間をどう生きるのか?
ウクスバルの生き方は、決して嘘くさくドラマチックに変化するというようなものではないが、微妙で且つ思うようには上手くいかない、だからこそ共感しやすい。
また、ウクスバルが幼い頃に生き別れ、若くして異国で死んだ父親と彼との関係も、この映画では結構重要ポイント。死者との会話や死後の映像などは非現実的で幻想的であるが、それが浮いて見えないというのは、監督の力量だろう。


私は個人的に誰かが難病や死を待つ病気である、というドラマやドキュメンタリーは強く感情移入して、病気の人に共感し観ている私まで具合が悪くなってしまうことが多いので、この映画は観たいけれど不安もあった。しかし好奇心に負けて観にってしまった結果、やはり途中で具合が悪くなってしまった。
病気の人が苦しむシーンは観ていて辛い。

ビューティフル
病気なんだし、もう少し自分をいたわって欲しいと思ってしまう。


ビューティフル
まだ幼い子供たちを残して行くのは辛い。


ビューティフル
躁鬱病の妻との愛のある生活を取り戻すことが出来るのか?


この映画の中にはところどころ希望もばらまかれている。しかしそれは最後まで明らかではなく、観終わってそうなれば良いのに、と思う程度。
感動の物語なのかもしれないが、私としてはこれまで観た映画の中でもかなりピカイチの、『観終わった後に非常に重くどんよりと湿った気分になる』映画だと思う。あまりにも重く暗いため、正直観に行ったことを多少後悔した。暫く振り返って映画感想を書く気にもなれなかった程である。

病気テーマが苦手とか、感情移入し易い人は要注意。
印象に残るシーンはいくつかあるけれど、その中でもバルデムのおむつ姿が目に焼き付いて離れません。

因にこの監督の前作は、菊池凛子がオスカーノミネートになった『バベル』や、ナオミ・ワッツが良かった『21グラム』など。どちらの作品も人間を描いていて重厚です。

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